明るい瞳
Les Yeux Clairs

2007年9月1日(土)、渋谷シアター・イメージフォーラム他、全国順次ロードショー!


■ストーリー
  ファニーは、フランスの小さな村で、兄夫婦と一緒に暮らす、ちょっと風変わりな言動で周囲を驚かせる女性。小学校の先生をする兄ガブリエルは、そんな妹をどこかもてあましながらも深く愛している。兄嫁のセシルは、ファニーに寛容な態度で接しているが、どうも迷惑がっているようだ。2人の女性のあいだで兄は中途半端な態度しかとらない。
 ファニーは、今でもお父さんのお葬式に参列できなかったことを納得できない。その話になると兄は適当にごまかそうとする。ファニーは一度も父のお墓参りをしたことがないのだ。
 ある日、ファニーは出かけた町でセシルの意外な一面を目撃してしまう。その事実にイライラを募らせるのだが、どうぶつけてよいのかわからない。兄に秘密を打ち明けることのできないファニーは次第に荒れてくる。がまんの極限を越えてしまったファニーは、一大決心をする。「ここから出て行こう」と。

 

 

 


■キャスト
ナタリー・ブトゥフ
ラルス・ルドルフ
マルク・チッティ
ジュディット・レミー

 





       

 

 ずっと心にひっかかっていた父の謎を知るために、ファニーは旅に出る。途中、ドライブインで隣の客のパンを失敬したりしながら。やがて、深い森の中で道に迷ったファニーは、ようやく現れた一人の男性に助けを求める。しかし彼はフランス語がまったくわからない。身振り手振りで場所を伝えたが、今度は彼の話すドイツ語がわからない・・・。

 

※   ※   ※


       
 




       


■プロダクション・ノートより

Q:この物語を思いついたきっかけ、映画の成り立ちを教えてください

「同じ言語を話さない二人のあいだに生まれる愛情を描く。それが、頭の中で物語がまだ漠然としていた頃に思い描いたことです。
身体や視線、しぐさしか見せないこと。ことばはファニーにとって、障壁となっていて、彼女はオスカーとの出会いによって開放感を感じ取れるといったアイデアが自分でも気に入っています。悩みが多く苦しんでいるヒロインが、少しずつ脱皮し、光が差し込んで息を吹き込まれたように生き生きしていく。そして生きる喜びを表現できるようになる。その変化を描きたいと思いました。
書き始めた頃は、孤独で社会から締め出された人物の物語を書いているつもりだったけど、あとでファニーは誰よりも強いことに気づきました。そしてまた、おとぎばなしのような側面を持たせたいと、だんだんと思うようになっていったのです。」


 
>>>
 コミュニケーションがうまくとれない。そう周囲から見られている女性が言葉を使わずに深い人間関係を結ぶというお話。
問題を抱える主人公が、ある時、深い森の中に入って行き、一人の大切な人に出会う。童話と思えるようなモデルを使って、現代人の抱えるコミュニケーション不全や断絶といったモチーフを感覚的にわかりやすく描いています。
ロングショット、美しい自然、言葉のないコミュニケーションといった展開が、作品全体にを瑞々しい印象を与えています。 (JS)








■監督:ジェローム・ボネル 
1977年生まれ。パリ第3大学映画科卒業。99年、短編 "Fidèle"で監督デビュー。この作品から女優ナタリー・ブトゥフとのコラボレーションをはじめる。
2001年、"Le Chignon d'Olga"で長編デビュー。本作は長編2作目で、2005年のジャン・ヴィゴ賞受賞。
2007年、"J'attends quelqu'un"がフランスで公開。



■スタッフ
製作:ルネ・クライトマン
監督・脚本:ジェローム・ボネル 
製作総指揮:ベルナール・ブイ
撮影:パスカル・ラグリフル
編集:ファブリス・ルオー
録音:ローラン・ベナイム
美術:アンヌ・バカラ
衣装:キャロル・ジェラール
メイクアップ:イザベル・ニッセン
スクリプト:ロズリヌ・ベレック
音楽:ロベルト・シューマン
ピアノ演奏:イングリッド・サアコペル / ナタリー・・ブトゥフ


     

 

 

   


オフィシャルサイト
http://www.astaire.co.jp/akaruihitomi

2005年/フランス/ビスタサイズ/ドルビーSRD/1時間27分
輸入元:ヨーロッパ・コープ ジャパン 
配給・宣伝:アステア 
協力:ユニフランス東京
(C)2005 THEUS PRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA