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VANISHING & EMERGING

田中秀穂展 VANISHING & EMERGINGが、2006年4月24日(月)から5月6日(土)まで、銀座の巷房で開催された。

今回の作品を知る上で手がかりとなるのが、1984年の浜松野外美術展で制作された、VANISHING Scorched Earthである。中田島砂丘に綿布、綿ロープが縫い合わされ20m四方に広げられる。それが火により焼き払われ、木綿は大気へ戻される。(参照*1)
テキスタイル作品をデザインの概念の中でとらえていると、これはいったいどういうことなのだろうと驚きだけが残る。この謎を知るために作品(参照*2*3*4)を見ていくと、「あ、そうか」と気がつく。
テキスタイルと現代アートに境を設けて見ていたなと。作家自身の中にその区別がないことがHPの冒頭に語られている。
 

             
 


森羅万象における相生(相手 を生み出していく)・相克(相手を滅ぼす)の関係が意味する思考が創造活動に大きな影響を与えているという。共生への在り方を示唆しているとして 。
森羅万象と偶然との関係を作品に見出す作業はとりわけ興味深い。
今回は、エプソンの協力を得、平面作品による展示となっている。繊維素材の魅力と困難さからアートへと発展するプロセスを観たい。

巷房
http://www.spinn-aker.co.jp/kobo/k-guide.htm


photo 山本 糾
(C) Copyright Hideho Tanaka
           
 参照*1:作者HP: VANISHING Scorched Earth 1984  http://www.spinn-aker.co.jp/hideho-tanaka/w06jp.htm
 参照*2:作者HP: VANISHING消失の神話1985 http://www.spinn-aker.co.jp/hideho-tanaka/w08jp.htm
 参照*3:作者HP: VANISHING season to season 1986 http://www.spinn-aker.co.jp/hideho-tanaka/w11jp.htm
 参照*4:作者HP: VANISHING Cubed Form 1992. http://www.spinn-aker.co.jp/hideho-tanaka/w24jp.htm

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