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フランコフォニア ルーブルの記憶
Francofonia

2016年10月29日(土)より、ユーロスペース他全国順次ロードショー


■ストーリー
 第二次世界大戦中の1939年、ルーヴル美術館長のジャック・ジョジャールは、ナチス・ドイツから館内の美術品を守るためにパリ郊外へ密かに運びだすよう指示する。その翌年、ナチス・ドイツの将校ヴォルフ・メッテルニヒが、芸術品の管理のためジョジャールの元を度々訪れるようになる。ふたりは敵同士のため心を開いて語り合うことなかったが、美術品を守る使命で繋がってゆく。
ヒトラーがパリに侵攻する一方、人気のない美術館では、ナポレオン1世が美術品を前に「これも自分が集めてきたものだ」とかつての栄光に浸っている。その傍らには、フランスの象徴であるマリアンヌがいる。争いを繰りかえす人類の歴史の中で、ルーヴル美術館が見てきたものは?

 


■キャスト
ルイ=ド・ドゥ・ランクザン
ベンヤミン・ウッツェラート
ヴィンセント・ネメス
ジョアンナ・コータルス・アルテほか
 











       

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■プロダクション・ノートより

アレクサンドル・ソクーロフ監督のコメント

●美術館について
美術館のコミュニティというのは、文化的な世界において恐らく最も安定した部分だ。美術館がなければどうなるだろう?美術館は、過去の偉大で壮麗な文化を我々に見せてくれる。それは、我々が今日作り出せる何物よりも壮大で賢いものだ。ルーヴル美術館、エルミタージュ美術館、プラド美術館、大英博物館のレベルは常に圧倒される。エルミタージュ美術館に初めて行ったのは27歳のときだった。私はとても無学な家の出身で、とても無知だったのだ。

●ストーリーに関して
パリは、美術館の都市、人間主義に深く根ざした都市であり、文化の中心地である。第二次世界大戦でパリが爆撃を受けていたとしたら、それはあらゆるものの終焉、取り返しのつかない出来事であった。しかし奇妙なことに、それは起こらなかった。パリ以外のあらゆる場所で、すべてが爆撃を受け燃やし尽くされる一方、兵士たちは略奪し、軍のトラックは戦利品を持ち去っていったが、パリは、救済の安息地だった。ドイツ占領時代のパリの古い写真では、兵士がカフェに腰を降ろし、劇場へ向かう姿が見られる。通りには自転車に乗ったり散策したりするフランス人の若い男女がいた。それは輝かしい平和が降って湧いたかのようだ。


■ルーヴル美術館の歴史

1190 フィリップ2世の時代、パリ防衛のために新しい要塞を建てることが決定する。
1364-80 シャルル5世が城壁拡張を引き継ぎ、城の邸宅化。
1546 フランソワ1世が、ルネサンス様式の壮麗な建物への改築を決定する。
1682 ルイ14世が歴代フランス王が宮廷としていたルーヴル宮殿から、ヴェルサイユ宮殿へと宮廷を移す。
王族が不在となったルーヴル宮殿は、芸術家たちの住居兼アトリエとして提供される。
1791 ルーヴル宮殿を「あらゆる科学、芸術が集められた場所」とする法案が憲法制定国民議会で可決される。
1792 王政崩壊。ルーヴル宮殿に所蔵されていた王室美術コレクションが国有財産となる。
1793 8月10日、「中央美術博物館」「ルーヴル宮殿」の一部一般公開される。
1803 「ナポレオン美術館」へと改名、ナポレオン1世によって略奪されたスペイン、オーストリア、オランダ、イタリアなどの美術品が収蔵される。
1815 ナポレオン1世がワーテルローの戦いに敗北、多くの美術品が返還される。
1939 第二次世界大戦勃発
《サモトラケのニケ》や《ミロのヴィーナス》といった重要な彫刻作品がパリ南部のアンドルのヴァランセ城に移動する。
1945 終戦後、ドイツに占拠されていたフランスが解放されると、各地に分散していた美術品がルーヴル美術館に戻る。
1981 ミッテラン大統領が推進した「大ルーヴル計画」が発表され、83年に建物が改築されるとともに、それまでルーヴル宮殿内にあった財務省が移設され、宮殿施設全体が美術館となった。そして建築家イオ・ミン・ペイから、ナポレオン広場に設けられた新たなエントランスにガラス製のピラミッドを建築する提案がなされた。
1989  ピラミッドが完成

 

 
 

 









■監督:アレクサンドル・ソクーロフ
1951年シベリア・イルクーツク生まれ。1968年にゴーリキー大学進学。1975年に全ロシア国立映画大学へ進学、卒業制作として撮った長篇処女作『孤独な声』(78)が高い評価を受けるも、政府当局から公開禁止処分となる。
卒業後に手がけた多くの作品も、ペレストロイカ後まで一般公開されることがなかった。
ヒトラーを描いた『モレク神』(99)で第52回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞、『牡牛座のレーニンの肖像』(01)、『ファザー、サン』(03)は第56回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞、昭和天皇を描いた『太陽』(05)、『ファウスト』(11)では第68回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞。『モレク神』『牡牛座のレーニンの肖像』『太陽』『ファウスト』は「権力者4部作」とよばれている。本作品は第72回ヴェネツィア国際映画祭出品作品である。

■スタッフ

監督:アレクサンドル・ソクーロフ
撮影監督:ブリュノ・デルボネル 
助監督:アレクセイ・ジャンコウスキー、マリーナ・コレノワ
作曲:ムラート・カバルドコフ
編集:アレクセイ・ジャンコウスキー、ハンスヨルク・ヴァイスブリヒ
衣装:コロンブ・ローユォ・プレヴォ
製作:ピエール=オリヴィエ・バルデ、トマス・クフス、エルス・ファンデヴォルスト

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.francofonia.jp/


(C) 2015 - Idéale Audience - Zero One Film - N279 Entertainment - Arte France Cinéma - Musée du Louvre


原題:Francofonia
2015年/フランス・ドイツ・オランダ
88分/5.1ch/ビスタ/ロシア語・ドイツ語・フランス語・英語
字幕翻訳:宮坂愛
字幕監修:高儀進
配給:キノフィルムズ