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越間有紀子写真展

「Fine, occasionally Sandstorm」 晴れときどき砂嵐

2008年4月29日-5月5日
新宿NikonSalon 
2008年7月31日-8月6日
大阪NikonSalon
 

 
中国、北京では、昼夜問わず都市の破壊、再生が繰り返されています。

日によって目まぐるしく変化する空はどこを見渡してもクレーン車や高所作業車に覆われ、
時に横溢する光の中で影絵となりまたある時には頭上を脅かすものとなり、
視線を足元に落とせば掘り返したばかりの土が埃となって攻撃性を伴いカメラを持つ自分に纏わりつき、
視界は遮られ、見ることを拒絶されます。唯一守ってくれるカメラを盾にして、
それでも尚ファインダー越しに向かった風景は、存在と消滅、創造の狭間で全てが曖昧になっています。
更に加速度をつけた時間軸でもって風景に迫られ、否応なしに時の経過を意識させられずにはいられません。

風景のどの部分が破壊なのでしょう。
どのような瞬間が再生なのでしょう。
そもそも私たちの目の前に漠然と広がる日常の風景の、光の力を借りて私たちは一体何を見ているのでしょう。

そのような街を、黄砂や足元に積もる土砂は、人や幾重にも積み重なった人の行為の痕跡も僅かな草木も全てを等しく覆い込みます。

そしてそれは北京に限ったことではありません。
見慣れたはずの風景は見慣れない風景かもしれないのです。

 

       
 

 

 
   
 
 

 
  
 
 
 
       
 
   
 
■PROFILE
1974年 東京生まれ
学習院大学 経済学部 卒業
瀬戸正人氏、金村修氏に師事、会社員を経て現在フリーランスで活動中。

■個展
「superimpose」2006/05/22-2006/05/28@PLACE M. 東京

■グループ展
2005/08/15-2005/08/21@PLACE M. 東京

 

 

 
 
テキスト/越間有紀子



 
   
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